葬儀の会場に飾られる「供花(きょうか)」は、故人の霊を慰めるとともに、葬式場や祭壇を飾りつけるために用いられています。花には贈り主の札が添えられます。「親戚一同」、「友人一同」など贈った故人の親戚や友人などが入り、用意された花は葬式場の祭壇の両脇に飾られます。
祭壇の中央に近いほど、故人に近い家族や親族が贈ったものになり、友人や会社関係の場合は外側に配置されています。葬儀の供花の相場は、1基で1万5千円から3万円程度です。対(つい)で用意すると倍の値段になります。
一般的な仏式のお葬式であれば、菊やユリなどを中心に白系の色を選びまとめます。故人の四十九日までは白い花を使うのが一般的で、カラフルな花はあまり使われません。色の入った花を使う場合も、ニュアンス程度の淡い色やグリーンといった控えめな色を使うのが無難です。
しかし、現代らしいこだわりがあるお葬式の場合には、あえてカラフルな花を使うこともあります。葬儀に供花を贈るときには、お通夜の前に会場に届くようにしますが、花を注文する前に注意しておきたいことがあります。
そもそも斎場によっては、花の搬入を受け付けていない場合があったり、搬入料がかかる場合があります。贈る前には会場に花を届けてもよいのか事前に確認しておくべきでしょう。また、お悔やみの花の到着があまり早すぎるのも、失礼とされています。
亡くなる前から用意をしていたように受け取られないよう避けたほうがよいでしょう。